『ワインメーカーズ・コレクション1』
世界のワインコレクターが注目!
有名ワインメーカーたちが造り出す新しい歴史のサプライズ!
その名はワインメーカーズ。
ボルドーのあるシャトーで今までの常識とは異なる興味深いプロジェクトが進行中だ。ワインの大半は産地名がそのままワイン名になっている場合が多い。そのため名の知れた産地名というだけでワインが売れるという時代があり、品質の良くないワインがたくさん市場に出回ることがあった。だがロバート・パーカーなどのワイン評論家の登場が消費者の意識を大きく変えた。造り手や造り方もワインの品質に大きく影響を与えることが消費者に伝わってきたのだ。そこには、評価の低いワイナリーの品質を大きく向上させてきた造り手たちの存在がある。彼らは今まで同じ場所でワインを造り出してきた。そんな中、毎年同じ場所に、同じ畑から取れるぶどうで、毎年違う世界的に有名な造り手が、指揮を執ってワインを造ったのならばどのようなワインが生まれるのであろうか、と考え出されこのプロジェクトは立ち上げられた。
逆転の発想で生まれたこのプロジェクト『ワインメーカーズ』は、未来に向けてシャトー・ムートン・ロートシルトのコレクションアイテムに匹敵する価値を生み出すことは間違いないと思われている。まさに歴史あるボルドーで始まった新たなサプライズだ。その記念すべき初年度の2005年を造り上げたのは、数々のシャトーで高い品質のワインを造り出してきたあの、ミシェル・ロランが担当する。『ワインメーカーズ・コレクション1』と名付けられたこのワインは、今まさに世界中から熱い注目を集めて2007年、日本に上陸する。
ブランド的産地名が惑わすワインの品質
一般的に、伝統あるワインは産地名がワインのブランド名になっている。
シャンパーニュといえばシャンパーニュ地区で造られた、恍惚とした輝きのあるスパークリングワインの代名詞でもあるし、ボルドーといえば伝統あるワイン産地で造られ、エレガントで力強い赤ワインや、さわやかな味わいの白ワインを思い浮かべる。ちょっとしたワイン通であるなら、ブルゴーニュやロワール、アルザス、プロヴァンスなど産地名を挙げると、そのワインのタイプも共通して思い浮かべることができる。それだけにワインの産地名とワインの個性は共通するものと長い間認識されてきた。中には例外もあり、いわゆるジェネリックワインというものでカリフォルニア・シャブリ、オーストラリア・ポートなど全く違う産地にもかかわらず、有名産地名と同じスタイルでワインを造って、勝手にその産地名を名乗っていることもある。
しかし、原則的にはワインの名前あるいはそのワインのブランド名を現すものは産地名であることが大半である。それら産地名は何百年をかけてブランドになり世界中に広まった結果、有名となり品質が認められ、ブランド的価値も加わって価格も高くなった。その反面、高い品質のワインを造っているにもかかわらず産地名が無名のため安く取引されているものも出てきた。結果、ある程度知名度のある産地のワインならば美味しくなくても無条件で高く売れるということが起こるようになった。それによってさまざまな不思議な現象が多く起こった。例えば、世界的に名の知れたワインにシャブリとキアンティがある。つい最近まではシャブリとキアンティは美味しく造らなくても無条件で売れる、ということがあり、多くの圧倒的に美味しくないシャブリとキアンティが市場に出回った。もちろん両方のワインの中にはとてつもなく素晴らしいワインも数多く存在する。ただあまり良くないワインも素晴らしいワインと同じ名前であるため、美味しくないワインを買った消費者には本来の良さが伝わらないといった場面があった。また、ブルゴーニュで有名なピュイィ・フュイッセというワインがある。ピュイィ・フュイッセの隣にはサン・ヴェランがあり、そこでできるワインは基本的にほとんど同じなのに、サン・ヴェランは名前が有名でなかったのでピュイィ・フュイッセの半分の値段で売られていた。さらに面白いことに全然違う地区のロワールにピュイィ・フュメというワインがあるが、単にピュイィ・フュイッセと名前が似ていたから売れたということもあった。
常識を覆す造り手が主役のワイン
ペトリュスオーナーのムエックス社がこれからのワイン造りの考えに大きな影響を与える面白いプロジェクト『ワインメーカーズ』を立ち上げた。今まで同じ有名な造り手が、いろんな場所でワインを造っていたが、今度は逆に、さまざまな世界的に名の知られた造り手が同じ場所でワインを造れば非常に面白いことになるのでは、と考えた。料理の世界でも、ジョエル・ロブション、アラン・デュカス、ミシェル・ゲラールを呼んで、3名が同じ素材を使って、同じメニューの料理を作ったとしても、それぞれまったく違う味わいの料理が生まれるであろう。それと同様に同じテロワール、同じぶどうを使っても造る人間が違えば、今までは考えられなかった違うワインが生まれるのではないかと考えられた。
そこで、歴史あるメドックのシャトー・ダルザックで、ムエックス社が畑を確保し、毎年違う造り手にすべてを任せてワインを造ってもらうというプロジェクトが始まった。毎年の気候と、1年ずつ積み重ねられるぶどう樹の樹齢以外は、ぶどう品種も同じ、ぶどうの木も同じものを使って毎年異なる造り手がワインを造っていく。栽培や醸造、全体の管理も造り手にすべて任される。収量制限、剪定、収穫をいつやるのか、ブレンドなどすべて造り手が決め、独自のスタイルを一年間の中で決める。中には造り手によって使わない品種も出てくるであろう。それらすべてをその年に担当した醸造家が判断し同じ環境の中でワインを造るのである。
このワイン界でも初の試みの初年度である2005年を担当するのは、世界的な名ワインメーカーであるミシェル・ロランが担当する。2006年はボルドー大学醸造学部教授で自らもシャトーを所有しワイン造りを行っているドゥニ・デュブルデュー、その次の年はアメリカの造り手が予定となっている。
ムートンに匹敵するコレクションワインがスタートする
初年度となるミシェル・ロランが手がけた『ワインメーカーズ・コレクション1』の2005年は4500ケースが造られた。非常に数が少なく希少価値が高いワインとなった。パーカーはこのワインに92−94点をつけている。これから将来にかけて大変なコレクションの出発点になるのは間違いない。2006、2007、2008年はどういう気候でどういうワインが出来るかわからないが、少なくとも2005年のミシェル・ロランはこれからの大きな基盤および基準となる。必ずや世界で大きな話題となることは間違いなく、将来恐らく注目度や希少性から、その価値も上がることは容易に想像ができる。そしてこれはムートン・コレクションと同じ展開になるのではないのかといわれている。シャトー・ムートン初年度の1945年のように将来にかけて初年度の価値が上がっていくのではないかと思われる。
シャトー・ムートンは、言わずと知られたコレクターズアイテムである。
1924年、シャトー・ムートンはすべてのワインをシャトー内で瓶詰めすることを決めた。これを記念してラベルはジャン・カルリュがデザインした記念ラベルでリリースされた。その後、毎年同じラベルであったが、1945年、終戦を記念し24年と同様、記念ラベルでリリースをした。この記念ラベルが好評であったため毎年続けられることになり、毎年一人の画家に一枚の絵を依頼しそれをラベルとし、毎年違うラベルでワインをリリースしている。このためワインを飲むためではなく、コレクションのために続けて集めているムートン収集家が世界中に多く存在するのである。コレクターズアイテムである以上、年代ごとに続けて並ばないと意味がないという展開が繰り広げられ、一つでもかけたら価値が下がるのである。コレクションになっていることで価値が上がる。普通なら天候が不順でぶどうの出来がそれほど良くなかった年などは、生産量も減りワインの価格も下がるものであるが、ムートンに限っては生産量が少ないと世界中の収集家から引く手あまたとなり逆に価値が上がってしまうという、ほかのワインとは逆転の現象が起こるのである。そういった収集的価値からも初めてのヴィンテージである2005年は重要な意味を持つのである。
ミシェル・ロランに迫る。
コレクションの価値だけではない注目すべきはその高い品質にある!
記念すべき初年度の2005年を担当したのはミシェル・ロランである。
シャトー・ル・パンをシンデレラワインに仕立て上げ、さらに世界中の落ちぶれた数多くのワイナリーを復興させたワインメーカーの中でも世界的に有名な人物である。しかし、彼は映画「モンドヴィーノ」の中で、非常に批判された。それは、彼とパーカーの影響によって世界のワインが全部同じ味になっているのではないか?というものであった。しかし、それはとてもアンフェアーな批判である。
伝統的にワインの良さはテロワールの良さである。良いテロワールがあれば、良いワインが毎年造れる。といった様な考えをする人がいる。そうするとロマネコンティやラフィットのようなテロワールに恵まれたところはまったく問題がないが、そんなにテロワールに恵まれていないところは、そのようなワインに太刀打ちできないことになる。ミシェル・ロランのワイン業界に貢献したことは、歴史がなく、テロワールに恵まれず、ほとんど注目されていないワイナリーで素晴らしいテロワールのワインとは違った形の良いものを造れるようにしたことである。言い換えれば、昔から良いところは相変わらず昔の伝統と同じく良いものを造っているが、そんなに良いワインを造れないところが違うスタイルの良いワインを造れるようになった。それによってワインの世界が一つ広くなったのである。彼は、収量制限を施し、細かい畑の管理などを行った。もし彼によって伝統的なところがスタイルを変えたならば批判するに値するが、昔から良いワインを造っているところは相変わらず良いワインが造られているし、彼の影響によって今まで良いワインが造れなかったところが、良いワインを造れるようになったのもまた事実なのである。
ただそれは有名なところと違うスタイルのワインである。シャトー・ダルザックで今まで90点以上のワインは造られたことがないが、一気に92−94点のワインを造り上げた。造り手の卓越した手腕によって向上した高い品質こそがこのプロジェクトの興味深いことなのである。
『ワインメーカーズ・コレクション1』の日本の総代理店はミレジムである。
最初の入荷は2007年を予定している。

